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何度も何度も舌を絡めて、お互い吸って、吸われて、ゆっくりと唇を離した時、ひよが上目使いに、俺を見た。
ん? と俺が返事をすると、ひよは遠慮がちに小さな声で聞いた。
「あたし、遼ちゃんとなら、その、あの、せっく、す? っていうの、しても、いいよ……?」
耳を、疑った。ひよりの可愛い唇から出たのは、予想もしない言葉。俺は――どう応えたらいいんだ?
いつ、こんな事を覚えてきた? なんて問いは愚問だな。このくらいの年頃なら、いくらでもそんな話を仲間内でするだろう。ヘタすれば、躰で覚えるよりも耳からの情報の方が豊富になる。
いくら疎いひよりでも――それならば。一気に最後までいってしまおうか。
一瞬俺の頭をそんな考えが過り、ひよりの顔を見た。真っ直ぐに俺を見る瞳は澄んでいて、ここにいるのはいつものひより。
本当はヤりたいよ、ひよりと。今すぐにでも!
俺は、目を閉じてグッと唇を噛んでひよりを抱き締めた。強く、強く――。
「遼ちゃん、苦しいよ」
胸にあたる、柔らかいスベスベとした肌の感触。ひよりの小さめの胸の膨らみがまた気持ちが良かった。
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