第一章

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ちらっと後ろを振り返り、息子の屹立するモノを見た瞬間、湊斗の頬が赤く染まった。 「わ、渉!ふざけていないで服を着なさい」 慌てふためく渉に、渉はニヤリと笑いながら、ゆっくりと近付くと後ろから抱き締めた。 「わ、渉!!」 「・・・パパ・・・愛してる・・・」 抗い、振り解こうとする湊斗の動きを封じ、肩甲骨を甘噛みする渉。 湊斗の四肢がぴくんと大きく戦慄いた。 「暗くなるまでこのままでいよう、ひぐらしの鈴の音をパパと聞きたいんだ・・・・その後で、パパの身体、俺にちょうだい」 耳朶に甘く囁かれ、湊斗の体から力が抜けていった。 「キスしてもいい?」 こくりと頷き、静かに目を閉じると、渉の柔らかい口唇が湊斗の唇にそっと重なった。 「っん・・・うーーん・・・」 初めての口づけを思う存分堪能したあと、縺れ合うようにベットに雪崩れ込んだ。 チュッチュッと、雨のようなキスが湊斗の体に降り注ぐ。 「だめ・・・親子なのに、いけないよ」 例え血が繋がっていないとはいえ、13年間、自分の息子として育ててきたのだ。 最後の一線を越えるのに、どうしても抵抗があった。
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