11人が本棚に入れています
本棚に追加
「……よし」
俺は着替え、と近くにあったジャージを手にする。
それにレギンスと短パン──まじかよ、走ったりしてんのかよシロちゃん。
けれどちょうどいい、と服を脱ぎ散らかす。
くそ……良い体してんなぁ。
割れた腹筋を服で隠し、スマホだけでいいか。
勝手知ったる人の家、玄関にそろそろと向かい、俺はヘースケの家を出た。
着くのは約三十分ってとこか、寝起きに走るとかいつ以来だよ……。
────
健康的にジョギングした俺は自分のアパートについた。
息切れが少ない身体を羨ましくも憎みつつ、インターホンを押す。
あれから何度か電話をかけたが一向に出る気配はない。
六時少し過ぎの今、果たして起きるか──起きた。
なんだ? めちゃめちゃぶつかってるような音が──。
最初のコメントを投稿しよう!