シローがユーキで、ユーキがシロー

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──ユーキin『シロー』side──  眼鏡をかけた俺──橘シローは、シローの前に座っている。 本体のシローはソファーに座っていて、精神のシローは床に正座している。  うううんっ、ややこしい……。 「……俺の姿できちんと正座とかやめてくんね?」 「す、すみません……っていうか、ユーキさんこそ俺の身体でふてぶてしい態度やめてくださいっ」  足を組んで腕を組んで、首を斜めに見下したような俺は身体がでかいせいか、圧がある。 ついでに眉間の皺も戻してほしい。 見合って数秒、どうするか、とお互い同時にため息をついた。 こんな朝から景気が悪い。 それに何だか、身体が重い。  なんだろ……目は眩むし頭はまだ眠い気がする。 肩とか背中とか腰とかだるい感じだし……これって日頃のユーキさんの体力とかそのままって事、なのかな。  正座から足を解いて、座ったまま前屈してみた。
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