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結論
一週間。一週間の時間が流れた。
彼女と関われないのがこんなにも苦しいことだとは思わなかった。だから彼女に呼び出されたとき、どんなに嬉しかったことか。
「考え直したの」
ファミレスのチェーン店で彼女と彼女の兄と三人で話をした。
「これから先、私はあなたのことを忘れることもできずに真っ黒な嫌な気持ち抱えて生きていくのにあなたは忘れて兄とおぞましい行為をしたその体で他の女の子とのうのうと愛し合うなんて許せないってそう思ったの」
人目のあるところがいい。昼間がいいと言ったのは彼女だった。
「私と別れて解放なんてしてあげない」
彼女が立ち上がると机の上のカップが倒れて中のコーヒーが溢れる。
「一生許さないから」
いつも優しく愛しそうにしてくれていた彼女の笑顔はない。それでも彼女の目には僕が映っていた。涙が出る。コーヒーが滴る。
「うん。結婚しようね」
僕は初恋の人と付き合えて結婚までする本当に幸せな人だと思う。
幸せの定義なんて人それぞれだろう。
頼むから誰も何も言わないでくれ。
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