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今まで過ごして来たどんな時間よりも密な時間――……
凛花も、龍吾の胸の中で1つの決意をしていた――――。
お互いの舌が絡み合い、蕩け合う長い口づけ。
そっと唇を離して龍吾は凛花の髪をゆっくりとすきながら言う。
「凛花は……自由になるんだ――……」
――その羽根で……――!
「龍吾――……!」
こぼれる涙が止まらなかった。
早く逃げろよ、と龍吾は真剣な瞳で凛花に言い、走り去った。
凛花はそのスラリと背の高い後ろ姿を見えなくなるまで動かなかった。
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