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――りんか――……
龍吾の声が聞こえたような気がした。
それは……耳ではなく……魂に直接訴えかけるような――……。
頬を涙で濡らした凛花は顔を上げた。
田崎が非道な人間である事は知っていた――……。
だが、この願いだけは聞き届けて欲しかった。
『……龍吾を……助けてください――……!』
自分はどうなっても良かった。
――そう……もう……生きていけなくたって――……!
……まだ20の龍吾は――……自分の為に犠牲になどなってはいけない――――!
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