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「お前は飼われているんだという事を忘れるな」
背筋が凍るような田崎の声と視線に、凛花は震える事しか出来なかった――――
†††
つくづく朝が似合わない街だな、と白々と明け始めた空とグレーに染まる歓楽街を眺めていた龍吾はタバコをくわえた。
そして、火を点けようとライターを手にした時だった。
「龍吾……」
自分を呼ぶ微かな声がした方向を龍吾は探り、建物の影から顔を出す凛花を見つけた――――。
「り……ん……!」
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