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大通りで車を降り、ネオンが灯り始めた街を男達に脇を固められて凛花は歩く。ボディーガードを従えて闊歩する姿にも見えたが、その実は違った。
監視だ。予定調和以外の動きは許されない。
数日前から心配そうに、遠巻きにこちらを見詰める位林に凛花は気付いていた。
あれから、外に出て1人で煙草を吸う事すらままならなくった。位林とも会ってはいない。
龍吾が無事なのかだけ教えて位林!
さりげなく位林に目配せをした凛花は、男達に気付かれぬようシガレットケースを落とした。
†††
「凛花がこれを?」
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