無鉄砲と周到

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 寝てなんかいられるかよ!  田崎がいつまでも凛花を店に出すとは思えない。店に出なくなり、最悪クスリ漬けにでもされたら本当に救い出せなくなってしまう。  龍吾はギリッと奥歯を噛んだ。  早く何とかしねーと!  煙草を指に挟んだまま手を顎に当て、龍吾はシガレットケースを見つめた。  位林を何度も使う訳にはいかねーな。  何をどう勘づかれるか分からない。  何より位林があぶねぇ。  龍吾は胸ポケットからボールペンを出し、手紙に短い言葉を書き込み、シガレットケースの中にねじ込んだ。 「位林。これを上手く凛花に渡せるか。たった今拾ったように見せるんだ。出来るか」 「うん、できる!」
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