蝶の行方

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  年配の男がそう言うと、また別の男が、うちもだ、と言い笑う。 「お前のとこが一番痛いんじゃねーか?」 ずっと黙ってタバコを吸っていた剣崎に1人が声を掛けた。 「別に」 煙を吐き出しながら、剣崎は不敵に笑ったが、多少ならずとも影響はあるな、と内心は考えていた。 裏にも密接なパイプを持つ政財界の大物で、フィクサーと言われ恐れられた大物の葬儀。 各々の思惑が渦巻いている。 「強がるのも今のうちだな、剣崎」  
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