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「後はエエから、ホラ、憲吾ちゃん連れて行ってこ」
「え……でも……」
申し訳なさそうにする凛花に女将は、エエからエエから、と背中を押した。
「じゃあ……お言葉に甘えて……」
「気にせんと。
台風一過のキレーな青空、見られるけ」
色々な地方の訛りが混ざり合った女将の喋り口調は不思議と人を和ませる。
「すみません、後はお願いします」と、頭を下げ三角巾とエプロンを外した凛花は勝手口から外に出た。
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