9人が本棚に入れています
本棚に追加
またいつか……と最後に凛花は龍吾の首に腕を絡め頬に軽くキスをし、保安検査場のゲートを潜り抜けて行った。
彼女は振り向かなかったが……
その細い後ろ姿が泣いてるのが分かったから、龍吾は凛花が見えなくなるまで、その場所から動かず彼女を見送った――――。
今別れたら……『またいつか』などないかもしれない、そんな不安は心の何処かにあっても、2人は最後までそれを口にはしなかった。
――……信じたかったのかもな……
いつか一緒になれるって――――
†††
最初のコメントを投稿しよう!