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龍吾は兵藤からの手紙を開き、数日前の事を思い返した。
兵藤はガラスの向こうで困った顔をし笑っていた。
「お前もセイジも似た者同士で頑固で困る」
「何とでも言えよ。
帰ったらセイジさんに言ってくれ。
セイジさんが何と言おうと俺はあの街に戻る!
俺はまだセイジさんに何の恩も返してないんだよ!
セイジさんに認めて貰うんだよ!」
一気にまくし立てた龍吾を黙って見ていた兵藤は睨み付ける彼に静かに言った。
「凛花はどうするんだ」
龍吾は一瞬ウッと黙り込む。
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