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「凛花は……」
ゆっくりと言葉を選ぶように龍吾は話す。
「俺が……あの街でセイジさんに負けないくらいの男になった時……まだ凛花が待っていてくれたら……」
兵藤は呆れたようにため息をついた。
「気の遠くなる話だな」
その言葉にカチンと来た龍吾はムッとする。
その様子を見た兵藤は口の端で笑った。
「今、凛花がお前を必要だと言ったら?」
――……今……?
「そんな事……凛花が言ったのか……?」
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