兵藤の手紙

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  そう言い立ち上がった兵藤を、龍吾は見上げる。 「ああ……まだはっきりとは決まってないけど……」 「そうか……。 お前んとこに明日あたり俺から手紙届くから。 それ読んで、よく考えて決断しろ」 兵藤はそれだけ言うと、じゃあな、と手を挙げ部屋から出て行った。 ――兵藤さんが俺に手紙を……?  その時は思いもよらない兵藤の言葉を自分の中で反芻していた龍吾だったが……今、改めて手紙を読み返す。  
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