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その時、室内で冷たい風が吹く。
兵「なっ!!!???」
王・宰「えっ?」
ありゃ??身体がめちゃくちゃ軽いな!こんなに素早く動けるとは思わなかったわぁ…
異世界に来た恩恵ってやつ?
王「なっ、何をする??!!」
宰「勇者とはいえ、無礼であるぞ!!??」
王の背後に回り、首にナイフを突きつけられている。持ち方は逆手持ちだ。周りはお祭り並みに騒いでいる。
兵「貴様ぁ!!そんな事が許されると思っているのかぁ!!!!」
「いやいや、手っ取り早く事情を聞こうかと思ってね。」
宰「今から説明しようと…」
「手っ取り早く…だ!嘘偽りなく。面倒なのは嫌いでね。」
王「サッサとこの汚らしいのを退かして貰いたいんだがね!?」
おぉ、おぉ、怖いねぇ。
扉が開く音がする。
?「王様?!姫様!?」
扉を開けて来たのは5人のメイドだ。若いのが3人、歳食っているのが2人。この状況に驚いている。
兵「姫様方を部屋に連れて行くんだ!早く!」
メ「かしこまりました。…姫様……」
心配そうに姫様の顔を伺いながら、大事そうにゆっくりと力強く連れて行く。目に涙を溜めているのが遠くからでも分かる。
にしても、どこにそんな力があるんだ…
扉を再び開け、この場から消える。
「さて……先ずは、俺を呼んだ理由だ。何をさせたい?」
王「ま…魔王が復活したのだ!
魔王は強大な力を持ち、我々では対処が出来ない。
…そこで異世界からの者に頼る事にした。
異世界から呼んだ者は異常に高い力を持つ。それに頼ろうとした訳だ。
つまり、呼んだ理由は魔王の討伐だ!」
「頼るっつうか、利用する為だろ?」
王「ちっ…違う!!断じてそんな事は…!」
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