初めてのひと・巽涼(タツミリョウ)

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月曜日、出勤中 「おい、サエコ お前・・飲み会の後、勝手に姿消したな? 誰と帰ったんだよ ・・・ったく電話しても出ねえし」 電車を降りたところで、トモキに詰め寄られる、サエコ。 「あー・・巽さんと会ったんだよね」 2人は歩きながら話す。 「巽・・?って・・・あ! くそ・・・あいつか・・! おまえの・・最初の・・男 ・・・初めての男は忘れられないとかいうよな・・・まさか、もうヤったのか。」 トモキはみるみる不機嫌になった。 「あー・・・うん。その巽さん。 一応ね、また付き合うことになった」 サエコが言うと トモキが 「はあ?」 とじろっと睨む。 「まためちゃくちゃ邪魔してやる・・ お前、いい加減俺と付き合えよな あんな最低男・・・ あいつとなんかヤってんなよ! なんで俺じゃダメなんだよ」 トモキは語気強く言うと進路を阻んだ。 サエコの腕を掴む。 「トモキ・・痛い」 サエコは顔を歪めた。
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