66人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
あの子が──ミノルが私の記憶からわざと彼の名前を消さなければいけない理由が何かあったのだとしたらそれは一体なんなのだろう。
それも今となっては何も解からなかった。
彼にはきちんとミノルの事を話そうと思う。
突拍子も無い話だと思われるかも知れないけれど、何故か彼は信じてくれるような気がした。
近い将来、私たちはミノルに会える時が来る。
私はその時を心待ちにしている。
今度はちゃんとあの子だけの名前を考えよう。
父親と同じ名前は不便だと思うから。
とびきり素敵なあなただけの新しい名前を考えておくから、だから早く私たちの元に帰っておいで───……
Return Child(終)
最初のコメントを投稿しよう!