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翌日の朝。 「おはよ、堺くん!」 「おっ、おはよ山田」 元気良く挨拶しながら教室に入る。窓際に座っていた堺くんはいつも通りノートから一旦顔を上げ、挨拶を返してくれた。自分の席に鞄を置き、教科書とシャーペンを手にその前の席に急ぐ。 「堺くん。前の授業でわかんなかった所があるんだけど…」 前の席に座り話しかけると、「ん?どれどれ」と応じてくれた。 堺くんはいつも朝早く登校してノートを開いている。この時間に来れば教室で二人っきりになれるのだ。
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