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「そうなのか」
合田は、明らかな失望の色を顔にだし、しかし すぐに元の柔和な顔に戻すと
「まあ、疎遠になっているとは言え、最初の教え子だし、せっかく警察で捜査を指揮する立場になったんだ。これを機会に先生と復縁するのもいいと思うよ」
「はあ、考えておきます」
(復縁って、夫婦じゃないだろう)
(結局、そういうことか、神宮路先生とのパイプ役なんだな、俺は。しかしそのパイプが断裂しているとは知らないらしい)
合田の部屋から戻る途中、そんなことを考えていた。
管理官は、担当事件を解決に導くのが仕事である。
迅速に解決するためであれば、上司部下同僚、場合によっては外部の専門家に相談することはやぶさかではない。
神宮路とも普通の教授と教え子の関係を保っていれば、困ったときには、最も頼りになる、相談相手であることもわかっている。
(しかしなぁ)
沢泉は、苦い顔で自室に向かった。
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