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「どうしたんですか?」
すっかり自分の席にしてしまった 入口の事務机で端末を見ていた 柿崎ゆかりが、ふいに顔をあげ尋ねてきた。よほど大きなため息をついたらしい。
「あ、いや、まあ、難しそうな事件だな とね」
「そうですか?」
「うん?君はそうではないと?」
「いえ、失礼しました」
「そうか」
「そろそろ、捜査本部の方に行く時間ですが」
「あ、じゃあ行こうか」
「はい」
柿崎ゆかりは、キャリアである自分に対して気を使ったのか?
沢泉は少し気になったが、今は事件解決が優先事項である。
ふたりはだまって地下駐車場まで行き、車に乗った。
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