晴れの日2

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私の両親は、東北の田舎の小さな家に二人でひっそりと暮らしています。 この結婚が決まった時、父から言われたことは、『相手のご両親を大事にしろ』ということでした。 自分たちのことは構わなくていい、まずは相手の親を大事に、それが妻を大事にすることにつながると言うのです。 これこそ男の役目だと。 私はそんな両親を誇りに思います。 おやずぃ、おふぐろ・・・俺ぁ、けっぱるからな、いづまでも元気で長生きしてけろちゃ?」 彼のお母さんは、花束を抱えて俯いたまま、涙を拭うことなく泣いていた。 「ここに縁があってお集まりいただきました皆様に、お誓い申し上げます。 私と妻は、これから皆様に認めていただけるよう、誠実に、努力を惜しむことなく歩んでいきたいと思います。 ただ、なにぶん若輩者の二人です。 私たちが道に迷い、困ったり、戸惑った時。 その時は少しだけ立ち止まり、声をかけて、背中を押していただけないでしょうか。 どうか、お願いします。 最後になりましたが、皆さま方のご健康とご多幸をお祈り申し上げ、私の挨拶とさせて頂きます。 本日は誠にありがとうございました。」 彼と深くお辞儀をすると、大きな拍手がおこった。 顔を上げると、みんなの笑顔に混じって、所々で泣いている人もいた。 普段無口な彼。 でもいざとなると、頼れる彼。 スポットライトを浴びて真っ直ぐ前を向き、落ち着いた表情の横顔に、私はまた見とれる。 彼のことが誇らしくて この人の妻になれたことが 本当に、嬉しかった・・・
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