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14時01分。ビルの一角に、ひっそりと営業を行う雑貨店を発見。女性向けの内装だが、良太は気になったのか、店外から商品を眺める。
「良ければ手に取ってご覧下さいね」
40代の女性店員に誘われて、雑貨を吟味。店内のパワーストーンのコーナーで足を止める。
恋愛運上昇、金運アップ、心を清らかに。様々な売り文句と共に、色とりどりの石が並べられている。
「これ、良いんじゃないか?」
良太は親指ほどの大きさの石を1つ、手のひらに乗せた。このパワーストーンの名前はオニキスだ。魔よけの効果があると、ポップ広告が購買意欲を煽る。
「これを身につけたら、俺の近くにいれなくなるだろ」
良太は幽霊へちらりと視線を送る。
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