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「え……?」 「は……?」
女性と静斗は驚きを隠せていないようだった
「彼女はね、守りたかったんだ」
___何よりも、誰よりも大切なあなたのことを
そう言って青年は女物のスマートフォンを見せ、
メッセージアプリの履歴を見せた
◇■◇■◇■◇■◇■◇■
【加藤さん】
【どうしたんだ、香奈?】
【直接言えずにごめんなさい】
【婚約を破棄させていただきます】
【どういうことだ?香奈?】
<加藤さんから着信がありました>
【なんで電話にでないんだ】
【香奈】
【加藤さん、あなたは佐藤友里に仕事のミスを押し付けていますよね?】
【悪いが、なんのことだ?】
【とぼけないでください】
【私、調べたんですよ】
【香奈、何か勘違いしてるんじゃないのか?】
【友里の残業してる様子を何度か見たことがあるんですが、あれは確かにあなたが扱っていた案件だった】
【香奈、なんで信じてくれないんだ】
【そうやってまた誤魔化すんですね
……やめてください】
<加藤さんと通話しました>
【じゃあ、また明日な】
◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■
「おそらく加藤さんってのはメッセージで証拠が残らないように電話で話をつけることにしたんだね
……けど、香奈さんの方が一枚上手だった
_録音してたんだ、その時の会話を」
そうして青年は再生のマークをタップする__
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