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そうして季節が過ぎて、香奈の結婚式が近付きました
今朝電車から降りた彼女を見たとき、人混みの中で彼女の背を必死に追って、話しかけようとしたんです
「香奈……っ、まって香奈!!」
香奈は虚ろな目をしていて、私の声なんて聞こえていないようでした
「っ、う、~~ッ!!」
「……香奈?どうしたの?香奈!?」
彼女は突然胸を抑えて苦しみ始め、やがて倒れてしまった
「香奈……!?」
そこで私は、香奈が、息をしていないことに気づいてしまったんです
「ひっ……いや、」
「きゃあああああーーーッ!!」
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「……これがすべての始まりです
私は…親友を……見殺しにしたんです」
女性は全てに絶望したような顔つきになっていた
頬にはうっすらと涙の線が残っている
そんな彼女を見て青年はふむ、と考える様子を見せ、話しかける
「そんなキミには依頼料なしで一つだけ俺の考えを教えてあげよう」
__依頼料?ンだそれ…
「依頼、料……?」
「ああ
さっきは勝手に色々言ってしまったからね、
俺からのサービスさ」
呆然としている彼女を横目に青年は言葉を続ける
「では、一つだけ…」
___彼女、婚約破棄するつもりだったみたいだよ?
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