理由がありませんっ!

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飛鳥馬陽太(あすま ようた)と申します」  何故、名乗るっ? と深月はまた陽太を振り返った。  そこで名乗ると、まるで、本当に付き合っているみたいだからだ。  実際、条子も、病室に入ってきて、母と祖父とに頭を下げた陽太を、  これがうちの婿っ? と目を輝かせて見ている。  万蔵はマジマジと陽太を眺め、何故か何度か頷いたあと、訊いていた。 「そうか。  飛鳥馬さんか。  で、飛鳥馬さんはいつから深月と?」 「一月末からです」  それは貴方が此処に異動してきたときですよっ。  いつから知り合いか、というのなら、正解ですけど……、と思う深月の前で、万蔵は更に突っ込んで陽太に訊いている。
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