救済者(メイドと執事)

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救済者(メイドと執事)

翌日机の上を見ると以下のような主旨が書かれた手紙が置いてあった。『あなたは勇者に選ばれました。もし、それに同意するのであれば次に寝る時はこれを手に握り締めて寝てください。最後に…あなたはまだこちらの滞在時間が短いのでよく覚えていないかもしれませんが、くれぐれも他言無用でお願いします。夢の支配人より』まぁ、通常なら荒唐無稽と思うかもしれないが、僕的には自分に不思議な力があるのか(勘違いかもしれんが)と思い、読んだときにはむしろ嬉しかった。早速寝ようと思ったが、今日は学校、変なところで真面目なので授業中居眠りなんてことは出来なかった。その夜やっと眠れるかと思いきや寝たのはベッドに入ってからおよそ2時間後だった。夢の支配人「やぁ、また会ったね。君がその手紙を持っているということはこの世界で勇者になるということで宜しいのですね?」うん、というかもう逃げられないんだろと察した僕は縦に首を振った。それでは君に、救済者(メイド)を紹介しよう。入れという支配人の合図の後に部屋に入って来たのは、それこそ夢か(意味違うが…)と思うぐらいの美少女だった。美少女「初めまして。私はメイドの泡部深雪と申します。」えっ、泡部って自分じゃと聞き返す間もなく立て続けに「この世界では親しみやすくするためメイドの名前は担当する夢に来た人(以下夢人と呼称します)と同じ苗字にするのが暗黙の了解というものです。また『BL』思考の方には夢人が男女関わらず執事、百合思考の方には同じく性別に関係なくメイドと、これも通例ですね。因みに本人の意向で変えることも出来ます。」夢だろ~~と今度ははっきり聞き返すと。「え~物理的には夢ですね。しかしややこしいかもしれませんがこの世界は夢の中の現実、異世界のようなものです。それに悪と闘うためにはまず第一に浅い眠りつまりノンレム睡眠であること、次に夢の中なので思ったことは大抵出来ますが、あなたのように精神に不安定があると思ったように力を発揮出来ません。逆に私のような現実世界で赤ん坊であっても安定していれば夢の中では正社員になることだって出来ます。だからこそ心の安定化を測るために救済者が必要なのです。」どうやら現実での肉体的な力は関係ないらしい。自分の救済者が実は赤ん坊とかいろいろ驚くことはあるが、それでは明日またと言われたので、取り敢えず支配人の部屋のソファーで寝た。
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