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「……お前は、私の何なんだよ」
アンが無愛想に返した。
そんな2人を見ながら、キャスがクスクスと上品に笑う。
「この赤毛猿がマナか」
「ウッキー!! 何よあなた!!! 初対面の人に向かってずいぶんな言いかたじゃない!!!」
「ウッキーってお前……。自分で認めてるじゃないか……」
自分で認めるような発言をしたマナの態度に、キャスは呆れていた。
それからマナは、彼女の顔から足元までを舐め回すように見ると叫ぶように言う。
「ちょっとキレイでスタイルがいいからって……。何よ、この金髪青目おっぱい!!!」
「おい、マナ。それ……あまり悪口になっていないぞ」
アンが無愛想に言った。
どうやらキャスのルックスを見て発した言葉だったが、どれも悪口としては弱かった。
キャスは思う。
……ふふ、面白い娘だな。
しかし、解せん。
この娘からはシックスと同じ感じがする。
そんなやりとりの後――。
マナは、キャスに言われたことをもう忘れたのか、ご機嫌な様子で2人の手を引いて、自分が泊まらせてもらっているガレージテントへ引っ張っていった。
「いや~それにしても、てっきりシックスも来てるかと思ったんだけどな」
「シックスは組織のほうで忙しいからな」
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