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「忙しい?」
アンの言葉に、マナが首を傾げながらオウム返しをした。
「あとで詳しく話すよ」
そして、テントの中に入ると――。
そこには豊かな白い毛で覆われた子羊――。
電気仕掛けの羊ニコが、アンの顔を見て泣きながら飛び掛かってきた。
「ニコ、元気だったか。テントでまた再会するのなんてこれも何かの啓示かな」
ニコはよほど嬉しいのか「メェ~」と鳴きながら、アンの顔をペロペロと舐めている。
そんな様子を見て、マナもキャスもつい微笑んでしまっていた。
「よ~し!! じゃあアンに会えたし、あたし、ご飯はりきっちゃう!!!」
マナが天井に手を挙げて叫んだ。
「そうか、そいつは助かる。このところカエルやヘビの燻製ばかりでまともな食事をしていなかったんだ」
横にいたキャスが嬉しそうにそう言うと、マナは卑猥な笑みを浮かべ始めた。
「ムフフ」
「なんだ? 急に気持ち悪い顔して?」
キャスがマナのほうを向いて訊くと、突然彼女の着ている服を脱がせようとした。
「お、お前は!? 急に何をしようとしてる!?」
「ムフフ、とりあえずお風呂に入りなさ~い!!!」
「バ、バカやめろ!! 服を脱がすな!!!」
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