3章

2/5
55人が本棚に入れています
本棚に追加
/246ページ
マナがアンとキャスのことを、彼らに説明すると言って出て行こうする。 それを見たアンとキャスは、互いに顔を見合わせてマナと一緒に外へ出ようとした。 「いいよ、あたしだけで。2人はニコと一緒にご飯を食べちゃって」 「いや、実はエヌエーから手紙を預かっているんだ」 アンはそう言うと、荷物から封筒を出した。 そして簡単だが、アンはマナに説明をした。 エヌエーとは、反帝国組織バイオ・ナンバーの兵士の女性。 銀髪の彼女と坊主頭のブラッドは恋人同士で、シックスの幼馴染であるということを伝えた。 「知ってるよ。だって、あたしとニコをここへ送ったのってその2人だもん」 「そうか、なら話は早い。ともかく今はバイオ・ナンバーの現状を、ここの兵士たちに伝える義務が私たちにはあるんだ」 話が終わると、3人はテントの外へ出ていく。 その後ろを、ニコがヒョコヒョコとついて行った。 それから、この駐屯地にいるすべての兵士たちを集める。 集まった兵士たちは、ストリング帝国の女将軍であったキャスの姿を見て身構えたが、アンがエヌエーからの手紙を見せると、彼女がもう帝国の将軍でないことを理解した。     
/246ページ

最初のコメントを投稿しよう!