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その様子を見るだけで、マナがここの兵士たちに愛されていたのがわかる。
……マナはどこへ行っても人に好かれる。
あのときの子供たちもそうだった……。
アンは言葉を交わし合うマナと兵士たちを見て、そう思った。
一通り話が済むとアンたちは、マナのガレージテントへと戻ることにする。
「料理が冷めてしまうのは残念だったけど、ここの兵士たちが良い人たちでよかった」
アンがそう言うと、キャスも両腕組んで頷き、ニコもそれをマネしている。
「大丈夫だよ。冷めちゃったってあたしの力でチョチョイのチョイだよ」
「炎を操る力を使ってか?」
マナはそれを聞いて驚いていたが、その後にキャスが自分にも水を操れる力があることを話すと、何故か嬉しそうな顔をした。
「うわ~そうなんだ! もしかしてシックスとあたし、それからキャスは遠い親戚なのかもね」
そんなことを話しながら進んでいると、何かに気がついたマナが言う。
「そうだ! あたし、ちょっと先に行っているね。ご飯を温め直しておきたいから」
飛び出していくマナ。
それからアンたちは少し遅れて、マナのガレージテントの中に入ると――。
「な、何だ!? どうしたんだ!?」
マナが膝を地面についてうろたえていた。
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