ボーナストラック 母親のいない家

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「うん、ご飯も出すよ!! これからよろしくお願いします!!!」 それから数か月――。 緑のジャケットを着た男によって、ロミーとクロムは鍛えられた。 「ロミー、君がキメラ(あいつら)に勝っているところは俊敏性(しゅんびんせい)だけだから、そこを活かすんだ。スピードでかき回してやれ」 ――ロミーに対して。 「クロムは力持ちだから、それを活かした戦いかたがいいよ。その大きなハンマーを振ればキメラ(あいつら)なんか卵みたいに潰せる」 ――クロムに対して――。 「ルーはできるだけでいいからサポート。敵と距離をとってロミーにマガジンを渡したり、味方が安全な位置にいることを確認してからハンドグレネードを投げつけたりとか」 ――そしてルーに対しても――。 その後にロミーたちは、何度か男と共に、合成種(キメラ)の巣を探しては全滅させていった。 ある日――。 いつものようにクロムが起きると、枕元に手紙が置いてあった。 「ねえ、これ見てよ!! あの人が何も言わずに行っちゃったよッ!!!」 それを見た彼は、窓を開けて、罠を確認しているロミーとルーに叫ぶように声をかけた。 だが、ロミーとルーはただ黙って頷くだけだった。 手紙にはこう書いてあった。 ――ロミー、クロム、ルー。みんな幸せにね。     
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