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あの時、隣の席からボロボロといろんなものが落ちてきて、あーこの人緊張しているんだなって思ったんだ。
「この飴、食べると緊張しませんよ」
なんていって、拾った落ちたものと一緒に飴を渡した。
別になんてことのない飴だけど、あたしにとってはいつも緊張を和らげてくれる大切な飴。
今だって、ポケットに入ってる。
「そう、その飴！」
あたしがポケットから出した1つの飴をみて、ありえないくらいに笑顔になる柏木くん。
「そのときのことがずっと忘れられなくて、気づいたんだ。俺、片澤さんのことが好きなんだって」
「.......え」
こんな、目立ちもしない、なんの取り柄もないあたしのことを学年の人気者の柏木くんが好きだなんて、何かの間違いだと思う。
「急に言われても戸惑うと思うし、別にすぐに考えてとは言わない。でも、これから俺とたくさん話してくれないかな？」
「あ.......」
嫌なわけはない。
でも、どうしてもこんなあたしがって気持ちが強くなってしまう。
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