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遼ちゃんが首を竦めて笑った。その笑顔に胸がギュッってなる。
「ひまりさんの手料理食べられるなら、オバハン一月くらい帰って来なくていいかも」
「遼ちゃんたら……」
キヒヒといたずらっ子みたいに笑った遼ちゃんは、あたしの手を引いた。
「すぐに帰らなくてもいいんだろ?」
うん。
手を引かれて遼ちゃんのお家にあがる。
遼ちゃん。握られた手の温もりだけで胸が熱くなるの。あたしの中に混沌とする複雑な想いに胸がツキンと痛くなるの。
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