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「ハンガーの先の部分をドアノブの位置に合わせて扉の隙間に滑り込ませて、ラッチボルト?っていうドアノブ脇から飛び出してる三角形のボルトを引くと開くらしいな。ハンガーある?」
「……部屋のハンガーなら使えるかも。すぐとってくる。」
俺は部屋にハンガーを取りにいき、その先端を九の字に曲げドアとドア枠の隙間にハンガーを差し込んだ。
そしてラッチボルトにハンガーを引っ掛け、手前に引いてみる。
拍子抜けするほど簡単にラッチボルトは引っ込んだ。
「五所川原、扉開くと思うぞ。」
俺は五所川原に声をかける。
早く、俺は五所川原の顔を見たかった。
会って話をしたかった。
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