四章/縁結び

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これ以上のボロが出る前に立ち去ろう──……一礼した後に背を向けると、 「お前なら毒の正体をつかむことが出来るか」 「……」 「母上が何を口にしたか、調べることが出来るか」 振り返れば、クラウンもマナに背中を向けたまま問いかけている。 突然、何を言い出すのか…… それを調査する役職の者が専門にいるだろう…… 四季彩署の下女に、王子自ら問いかけること自体間違っている。 しかし、クラウンに代わりマナを見つめるセトの目は、正論の反論を許してはいない。主が求める答えだけを待っている。寡黙のくせに随分と目で語りかけてくるものだと、頬を抓ってやりたくなる。 「マナさん、向こうの葉は集め終わり──……」 「植物の中には毒を持つものがたくさんあります。時間が経っている今、特定、というのは難しいかもしれませんが」 「……」 「今回の件に関わった女官様を全員処分するのは、時期尚早に思います。王妃様のそばにいた人達ですから、外部の人間よりも当時の状況を詳しく知っているはずです。何か気付いたことはないか……個別に話を聞いた方がいいかもしれません」
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