六章/花

21/28
前へ
/503ページ
次へ
「ぐあっ!?」 「きゃあッ!?」 「!?」 勢い余って、当の本人と衝突した。 階段を下ろうとしたクラウンはアゴに頭突きをくらい、階段を駆け上がったマナはぶつかった拍子に踊り場に転落。 背中を床に強打し、痛すぎて声も出ない。1人で悶絶していると額から流血していることに気付き、床には点々と血液が落ちる。 「う……ぎゃあー!?」 (落ち着いて、マナ!) 「クラウン様、大丈夫ですか!?」 「……~~~ッ……このバカ! 自分より俺の心配をしろ!!」 「ちゃっかり後ろで支えてもらった人が何言ってるんですか!? 私、転落したんですよ!? そこから、ここへ! そこから! ここへ!! ご自身より、私の心配をしてください!!」
/503ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加