四章/縁結び

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その情報を得てからのハズマは行動が早かった。告白や交際期間も無く、2度目の出会いでプロポーズ。その場で将来は騎虎隊総隊長になることを誓い、人生を賭けて幸せにすることを約束した。 ケリーは渡された12本の薔薇の中から1本をハズマに渡し、プロポーズを了承。出会ってから半月後には、2人で暮らし始めた。 あまりにも早い展開に、2人をよく知るマナは呆気にとられ、ナツメは親友の結婚生活を心配した。 「マナ、あのケリーという女、信用できるんだろうな!?」 「え!? もちろんです、ものすごっく気は強いけど、仕事も出来るし、私も姉のように頼りにしています!」 ナツメの心配をよそに、ハズマはケリーの尻に敷かれるかたちではあるものの、充実した結婚生活を得た。 妻に子どもが出来たと分かった時には、早々におくるみの染色をマナに依頼。希望の色は、7年前にナツメの長男に贈った色と同じ萌黄色だ。 「留守の間、ケリーと子どもを頼んだぞ、マナ。力になってやってくれ」 「はい、ハズマ様もお気を付けていってきてください」
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