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 最初は突然だったし、次は仕方なくそれもルカは眠った状態だった。  しかし、今、ルカは熱い視線を自分に向けている。それだけで、リュカを混乱させるには十分だった。  ルカの手が、頬に触れる。それはとても優しく、撫で付けるように動いた。  ひくっとくすぐったげに体を捩ると、ルカは愛しいものを愛でるかのように笑みを溢した。 「や、やめーー」 「好きだ、リュカ」 「ーーんっ」  そんな顔で、そんな触れ方で、やめてほしいーー。  訴える暇もなく引き寄せられ唇を触れ合わせた。  頬を押さえられ、唇を食べられるように。  唇を合わせ、貪るようなキスーー。  違う、こんなの、生気を与えるためのキスなはずなのに。 「ーーはっ、ん、やっ」  くらくらする。それが、生気を吸われているからなのか、この激しいキスのせいなのかわからない。  呼吸もままならないようなキス。ルカの胸に手をおき、リュカは必死に押し返そうとする。しかし、ルカの体はびくともしない。  唇を、ペロリと舐めあげられ唇が離れた。  ぽーっとする思考のままルカを見上げると、とても妖艶な色っぽさを放つ。  くらくらする。足から崩れ落ちたのを、ルカが抱き止めた。  こんなキス、するな。しないでほしい。 「リュカーー、すまない」  謝るくらいなら、こんなキス、するなよ。  リュカは言葉にならない思いを心のなかで呟きながらぼんやりしていく意識のなか優しく頭を撫でるルカの感触に委ねていた。
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