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「ピーコ」
「キョー、タカハシク、ンガネー」
「キョ、タカーハシ」
「ぴーこ、ダメだよ、それは言っちゃ! 秘密だよ、秘密!」
私、大鳥志津瑠は、籠の中で言葉を紡ぐインコに声をかけた。綺麗な黄緑色のインコのぴーこは首を傾げるような動きをして、籠の中に横に渡してある棒をちょこちょこと伝い、横歩きをした。
「キョー、タカハシク」
「ぴーこ!」
私は軽くため息をつく。ぴーこのことは可愛い。でも、こんな言葉を覚えてしまうなんて。
「キョ、タカハシクンガ、ネ」
無垢な目で私を見つめて言葉を発するぴーこを見て、私は再びため息をついた。
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