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ーーー1年後ーーー
「先生!もうそろそろ お越しになりますよ。早く準備お願いします」
『久龍さん。その「先生」って言うのいい加減止めてくれませんか?』
「何いってんの!鳳君。私の中で君はれっきとした先生なんです!
あっ!ほらほら!来ましたよ。はい、ちゃんとして!
今日もビシっとお願いしますよ!ビシっと!」
今思えば彼女の一言が僕を救ってくれた気がする。
いや、間違いなく救ってくれた。
そんな彼女の為、そして僕自身の為、何よりも秩序の欠落したこの現代で怯える人の為に。
今日も僕は抗う。
〈コンコン、ガチャ〉
「あ、あのぉ~。すいません」
僕は目を瞑り、大きく深呼吸をした後、来客者へ振り向き こう言う。
『こんにちは、あなたが本日の相談者ですね。
ようこそ、【鳳 運命相談事務所】へ・・・』
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