発覚!

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発覚!

「ねえ、(おおとり)君。なんで手袋なんかしてるの?」 (やべっ!外すの忘れてた!) 『あっ、外すの忘れてましたー(汗)』 「ふ~ん、でももう手袋なんてする時期じゃないのにね。あれっ?何か変わったデザインだね。ねぇ、ちょっと見せてよ」 同僚の久龍(くりゅう) (いつき)さんが強引に僕の手袋を外しに掛かる。 『あっ!ちょ、ちょっとやめて下さいよ! そ、そんなに見たいんなら自分で外しますから少し待ってて下さい!ったくもう!』 「ゴメンゴメン、けどそんなに怒んなくてもいいでしょ」 『はいっ、どうぞ!』 僕は手袋を外し、彼女に手渡した。 「うわぁ~、スゴい綺麗な黒色だね。それに何このステッチ!こんな縫い方、見たことない! ねぇねぇ、ちょっと嵌めてみてもいい?」 『どうぞ!ご自由に!』 「ヨイショと。えっ?何この手に吸い付くような感覚。凄い気持ちいい~」 と言った直後だった。 「お、鳳君? な、何なのコ・レ・・・」 『えっ?』 突然、彼女の体が震えだし、今にも倒れてしまいそうな状態だ。 (ま、まさか!?) 『だ、大丈夫ですか久龍さんっ!?』 「ハアハア、だ、大丈夫・・・。 そ、そんな事より、今の一体何なの?」 知らなかった。 僕の嵌めた手袋を他人が身に付けると僕が今まで見てきた映像と僕自身の過去と未来か見えることに。 もう逃げられない。 彼女に全てを打ち明けよう。 また始まると思うと吐き気がする。 あの時みたいな悪夢が・・・・・。
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