隠居が通る1

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お絹があれは嘘で御座りますかと聞くので、いや、本当の話しだと言うと、ヤツパリ殿は何をなさるかわかりませんなあと言うと、みなが、そのよような事をされたら子が生めなく、 なりますと言うので、畳に差しただけじあと笑うと、そうで御座りましたかそれなら安心です、とみなが酒を飲み干したのです、そうじあ、われわれが騒いでおると、台所方も休め、 ないだろう、 寝酒と何かみくろって食べたら休むように言ってくれと言うと、ハイとみなが立ちあがり部屋を出て行き、戻って来て、みな喜んでいましたよと言うので、お前達もわしに気がねせずに、 休んでも良いぞというと、とんでもありませぬ、最後までここにおらせてくださりませと言ったので、遅くまで話していたのです、寝間に入ると直ぐに寝入ってしまい、声がするので、 目を開けると、 みながお目覚めでござりまするか、いい日和にござりますと言うので、起き上がり歯を磨き顔を洗い朝餉を取ると、お絹が武者姿で入ってきて一服いれたら出かけますると言うので、 なるほど見事な武者ぶりじあと言って着換えて庭に出ると、みなも着換えてきたので、3人で馬に乗り出かけたのです、二人は肩に鉄砲を担いでいます、それではと言うので、一発、 馬にムチを入れて走りだしたのです、     
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