小さな町の小さなパン屋

２月は愛があふれる

ヴァレンタインデーは
チョコレート屋さんの陰謀かもだが
誰かに大好きを伝えるのは
老若男女いや子供でさえもワクワクする
２月はとても寒いから溢れる愛で
温め合うのかもしれない
チョコレートを買うのも実に楽しい
お手製だって嬉しい
ワクワクな気持ちを
心の片すみに抱えて暮らす２月のパン屋には
素敵な出逢いも隠れてる
あの日見つけたあの場所を
私はパン屋と確信した
旦那さんはクスクス笑ってた
こんな住宅街にパン屋はないよと
私は違い無いと検索の鬼に
やはりパン屋さん
しかし毎日してる訳じゃない
興奮してるから
厚かましくもコメントを残して
次の営業日を指折り数えて待つ
２月の温かい心が
爆発しそうな勢いで
開店時間前のあの店に向かう
ファーストインパクトは
なんだ！この明るさは
なんだ！！この芳醇な薫りは
最初に食べたのは
正直記憶が曖昧である なぜならば
その日私は開店から夕暮れまで
次々と焼かれていく沢山のパンを
食べ続けていたから
満腹さえも否定する
キラキラなパンの連続に
私はハートを鷲づかみされたから
２月愛の溢れる寒い日に
私は彼女と
彼女の魔法で産み出される
永久に食べたいパンと巡り会えた
大好きと伝えたい
大好きになれて嬉しい
私の２月は
小さな町の小さなパン屋さんに
巡り会えた奇跡の２月
ある年のヴァレンタインデーパンは
彼女の愛が笑える程に
溢れまくったずっしり重いパン
何処から食べても
どんだけ食べても
噛みしめる程に
愛がみっしりなパンだった
愛をありがとう
このパンを大好きな人と
分け合える喜びもありがとう
２月の温かい心をありがとう