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「四方城、不合格」
と、担任の九分から言い渡された来妃菜は放課後、職員室に呼び出されました。今回は宿題に反省文を出すことで不合格の罰は軽く済まされます。
けれども、二週間後の小テストの再テストに合格しないと次の罰は停学かもしれないと来妃菜は担任の先生から脅かされていました。
次の日、何と学校の掲示板に小テストの順位が張り出され、来妃菜は目を丸くします。掲示板を見なくても自分の成績が一番下だと分かっていても、彼女は掲示板を見てしまいました。やはり、来妃菜の名前は一番下にあったのでした。
上の方の成績が誰か気になり、来妃菜は掲示板を見ると、彼女の左斜め前に座っていた瑠璃乃の名前が一番上にありました。その次に麗の名前があります。ちょうど来妃菜の隣に本人が掲示板を見に来ました。彼女は麗が隣にいたことに気付かず、そのまま教室の方へ向かいます。
教室に入るときのことです。クラスメートの何人か、来妃菜のことを言っていた生徒たちがいました。
「小テストさ、あの子がやっぱビリだったね」
「何も縫えてなかったよな」
「あの子、こっちの科、正直向いてねえんじゃね?」
この言葉を聞いてしまった来妃菜は教室に入りづらくなり、走って学校から出て行ってしまいます。
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