秘密の四重奏(カルテット)

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秘密の四重奏(カルテット)

「話があるの」 呼び出されたのは、放課後の体育館裏。 ベタな場所に呼び出すなって思ったけど、私も彼女に用があったから、丁度良かったわ。 「来たわね」 彼女=メグミが私を見て言った。 体育館で、幾分日陰になっているとはいえ、残暑が続く毎日だった。 「なんの用?大学受験控えてるから、勉強しなくちゃいけないんだけど」 「まぁ、まぁ落ち着いて。ゆっくり話しましょ?」 メグミは、私の方にペットボトルを投げ渡す。 ミネラルウォーターだった。 「暑いんだし、ゆっくり話そうよ」 そういって彼女は、もう1本持っていたペットボトルを口に運ぶ。私は飲まずに、話を催促した。 「私、見ちゃったんだよね。あなたがこの前、駅前のラブホに男の人と入るところ」 「何の事?」 「これ、見て」 彼女は携帯を取り出し、私に見せた。 そこには、ホテルの入口に入る男女が写っている。 「この人誰なの?」 「・・・知らない」 「・・・」 「あなた、ナオキがいながらよく他の男と遊べるわよね。この写真学校中にバラまいちゃおうかな?」 「やめて!何度言ったらわかるの?私達は別に付き合ってないって」 「嘘よ!私からナオキを奪っといて」     
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