第三章 船の上

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「麗華、新崎は、ちゃんと始末したのだろうな」 「大丈夫よ、社長さん。あたしがあんたを裏切るとでも思う」 「よし、これで、高木、新崎が居なくなれば、彼らの特許権もわしらの手中だ。忌々しい谷崎常務も終わりだ。それにしても、馬鹿な奴だ。せっかく、わしらのファミリーにしてやろうとしてやったのに断りやがって・・・」 「ところで、あたしへの褒美は・・・」 「その前に、やるべきことがある。新崎の遺体は何処へ捨てた」 「捨ててないわよ・・・」 「どういうことだ」 「人体改造薬を飲ませた。正確には食べさせたかな。サンドイッチに挟んで。そしたらサメに変わった。だから人の死体は残らない」 「それは大変だ」 「何が大変なのよ。完全犯罪じゃないの・・・」
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