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粟月夕茜(あわづきゆうあ)はミルキーブラウンの柔らかい髪を揺らし、寝惚けながらiphoneの画面をじっと見て驚愕したかと思えば
恋人と部屋で夕ご飯を食べる約束をしてた事を思い出し、夕日が沈み夜へと移ろう時間に目を覚ます。
「ん...今夕方!?青衣がそろそろ来る!
料理温め直さないと」
夕茜は警備員として朝から夕方まで日曜日以外働き、中心街から少し外れた茶色のアパートの角の部屋で暮らしている。
恋人の6月の初めに付き合い始め、
12月も終わろうとしていた
「~♪」
鼻歌を歌いながらテーブルの方へあらかじめ
作っておいた料理とお茶を運んでるとチャイムが鳴り
ピンポーン
「はーい!」
ドアを開けると彼氏にいきなり抱き締められ
「!青衣どうし...」
青衣(あおい)が切なそうな声で
「夕茜、別れよう」
「え?」
「許嫁と1ヶ月後に結婚式を挙げる」
「許婚?結婚..」
突然過ぎて頭が真っ白になった
夕茜は青衣からの言葉に黙り込み、
しばらく下を向く。
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