失望の旅立ち

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そして、舞台は海を渡り、新たな物語が始まる。 歴史は新たな物語によって繋がれ、 それがまた、歴史の欠片となっていく。 ハルベリアからははるかなる遠方の国、シンドラリア国を舞台とする。 シンドラリアの王、その名もカザハ・シンドラ国王陛下。 そして国王陛下は、2人の娘をもつ。 第一皇女 リディア 第二皇女 イリア シンドラ王が病床した現在は、 その命は長くないと国民も知る。 偉大なるシンドラ王を失う国民の次なる希望‥‥‥‥ シンドラリアの次代の王は誰がふさわしいのか、 シンドラリアの国民の間はその話題で騒がれている。 次なる王座へ掛けるのは 順序から、第一皇女リディアであった。 だが、シンドラ国王陛下は 第二皇女イリアを寵愛していた。 そして女王陛下、つまりシンドラ姉妹の母親は とても厳しくも、理想主義者であり 賢くて要領のよい、それそれはよくよくできた長女、リディアを贔屓し愛した分、 心優しいシンドラ王‥‥‥彼女達の父親は、素直で純粋で、国民を心から大切に、また愛せる事ができる、イリアを貴重に思いとてもとても愛した。 そして、シンドラリア国のためにも、 シンドラリアの指導者が不在である空白の時間を無くすがため     
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